|
まったくおしっこがでなくなる(慢性尿閉) |
さらに症状が進むと完全におしっこが出なくなります(慢性尿閉といいます)。こうなるとひどい苦痛におそわれて、七転八倒することになります。
「残尿感を感じる状態」より、一段と膀胱の中のおしっこが増量しています。多い人なら400cc以上のおしっこがたまり、膀胱はパンパンに膨らみます。
膀胱の排尿筋(膀胱を収縮させる筋肉)は伸びきって、ほうっておくと筋肉はそれ以降収縮できなくなります。
自分でおしっこをすることができなくなってしまいます。こうなると膀胱の中はいつもおしっこでいっぱいです。
通常、膀胱は風船のようなものと考えてください。おしっこがたまると風船をちぢめて外へ出す。これが正常です。
排尿筋が伸びきった状態だと、どんぶりに水をため込んでいるようなもので、水がいっぱいになると外へあふれてしまいます。
自分で排尿をコントロールできなくなり、いつもだらだらとおしっこが出ている状態になり、下着を汚してしまいます。
対応としてはカテーテルで導尿(管を尿道に入れておしっこを外へ出す)ということになります。
進行に伴って腎機能も著しく低下します。のどが猛烈に渇き、水をがぶがぶ飲まないといられなくなります。
そのために、おしっこの量も増えて昼も夜も導尿が必要になります。
皮膚はカサカサになり、舌も乾き、口臭も激しくなります。この状態でほうっておくと腎不全になったり尿毒症になったりして命を縮めることになります。
|
|
|